原神研究室

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【原神】凍結オーラの元素量の仕様について(二重付着・付着時間)

 水元素付着がある敵に氷元素付着を行うと凍結オーラが付着する(水,氷の付着順番は逆でも可).

 敵に付着した凍結オーラは氷元素のようにふるまい溶解反応や拡散反応を起こすことができるが, 同時に水元素(氷元素)を付着することができたり(二重付着), 付着時間が一般の元素と異なる.

 本記事では凍結オーラの性質として, 以下の2点をまとめた.

  • 二重付着と反応法則
  • 付着時間

また, 発展的なトピックとして記事後半では以下の3点を取り上げた.

  • 連続凍結による付着時間減少
  • 凍結オーラ耐性を持つ敵
  • 以上をまとめた付着時間の完全公式

 なお,本記事は大陸版wiki*1および英国圏の理論構築コミュニティKQMのライブラリ*2をまとめたものである.

凍結オーラの基礎知識(前半)

二重付着と反応法則

 凍結が発生した際に付着する凍結オーラの元素量は, その際に使用された水元素or氷元素のうち少ない方の元素量の2倍である.


\text{Frozen Aura} = 2 \min( \text{Hydro Aura}, \text{Cryo Aura})

 また, 凍結オーラ付着と同時に別の水元素もしくは氷元素を保持することが可能 (二重付着).

 つまり以下の2パターンが許される

  • 凍結オーラ&水元
  • 凍結オーラ&氷元素

 これ以降,凍結オーラと同時に付着している元素を隠れ元素と便宜的に用いることにする.

 さて, この2重付着状態に対して例えば炎元素を付着させるとどうなるだろうか?ここには二重付着に関する反応法則が存在する(以下).

二重付着と反応法則
  • 法則1. 氷砕きが他の反応より優先される
  • 法則2. 風元素は隠れ元素に反応する
  • 法則3. 炎元素と雷元素は氷元素の隠れ元素に最初に反応し,次に凍結オーラと反応する
  • 法則4. 元素反応が先に隠れ元素と行われた時に元素量の不足分があると,凍結オーラが元素量を補充する
    元素反応が先に凍結オーラと行われた時に元素量の不足分があると,隠れ元素は元素量を補充しない
反応法則の解釈
  • 法則1の解釈. ディルックの元素スキルは氷砕き→蒸発or溶解の順番に判定される
  • 法則2の解釈. 拡散反応は隠れ元素を優先的に消費 (詳細は法則4で説明)
  • 法則3. 炎/雷元素攻撃を凍結オーラ&氷元素に反応させると, 溶解/超伝導隠れ元素→凍結オーラの順番で消費される
    一方で雷攻撃を凍結オーラ&水元素に反応させると 隠れ元素ではなく凍結オーラで 超伝導が発生.
  • 法則4.
    例1 炎元素攻撃1.0U→氷0.4U&凍結オーラ∞

    法則3より炎元素は先に0.2Uが氷元素0.4Uと反応→残り炎元素0.8Uを凍結オーラと反応

    例2 風元素攻撃1.0U→水元素0.3U&凍結オーラ∞

    法則2より隠れ元素の水0.3Uを風元素0.6Uで拡散させ, 残りの風元素0.4Uにより凍結オーラは0.2U拡散される.

    例3 雷元素2.0U→水元素&凍結オーラ1.0U

    雷元素1.0Uが凍結オーラ1.0と先に反応し,余った雷元素1.0Uは隠れ元素(水)と反応しない

補足

  1. 法則より,凍結オーラ&水元素付着に対して氷砕き無しに雷/炎元素のみで感電/蒸発は不可
  2. 拡散を隠れ元素量不十分な二重付着に行うときを考える.

    元素量不十分な隠れ元素が水のとき : 水拡散&氷拡散で付着2回だがまわりに敵がいたらその対象には氷ダメージのみ

    元素量不十分な隠れ元素が氷のとき : 氷拡散1回とみなされる

付着時間

元素量と時間の関係

普通の元素攻撃で元素付着を行うと一定の割合で元素量が減っていく.

ところが、凍結オーラは減少する速度が一定ではない.

凍結オーラの減少速度と付着時間
  • 減少速度 : 凍結直後は減少速度0.4だがその後毎秒0.1ずつ加速する
  • 付着時間 :  2\sqrt{5U_F  + 4} - 4
証明

U_Fの凍結オーラを時刻0に付着させる. 元素付着時間をT(U_F)とおくと次式が成立.

        
            U_F + \int_{0}^{T} (-0.4 - 0.1t) dt = 0 \therefore T = 2\sqrt{5U_F  + 4} - 4
        
    

 上動画はKQM*3で検証された凍結オーラ付着時間の動画である.

 1Uで3.48秒, 2Uで5.80秒継続しており公式と一致している.

 なお,アビスの使徒が1U/2Uで0.90/1.66秒と短いのは記事後半で解説.

凍結オーラの発展事項(後半)

連続凍結による付着時間減少

凍結オーラ(U)と時間の関係 時刻4.0に再凍結

 凍結オーラの減少の速さは凍結中に増えていく.

 凍結オーラが付着して時間が経過し, 0.0Uになった(解凍)直後の挙動を考え,この解凍にかかった時間をTとする.

 凍結の解除直前の凍結オーラの減少速度は0.4 + 0.1 Tであるが,その直後において凍結オーラの減少の速さは初期値0.4にすぐさまリセットされない.

 実際には「減少速度の減少」が発生する.つまり一定の加速度が存在し毎秒0.2の大きさで減少の速さが回復し初期値0.4に近づく.

 つまり凍結解除の後にすばやく凍結を行うと凍結オーラの減少速度が早い状態で凍結状態に入るため,凍結の解除時間が短くなる.

 具体的には1回目の凍結時間Tの半分の時間T/2以上を解凍状態で過ごさないと0.4に初期化されない.

 時間と凍結オーラの速度の関係を図で示したものが以下になる.

凍結オーラおよび減少速度と時間の関係

 以上より2回目に凍結オーラが0Uになるまでかかる時間T'は2回目の凍結オーラを時刻T + \Delta tに付着するとして次のように求められる.


\begin{cases}
U_F + \int_{0}^{T'} (-0.4 - 0.1t)dt = 0 & (\Delta t \geq T/2) \\
U_F + \int_{0}^{T'} (-0.4 - 0.1T + 0.2 \Delta t - 0.1t)dt = 0 & (\Delta t \leq T/2)
\end{cases}

    
    \therefore T' = \begin{cases}
    2\sqrt{5 U_F + 4} - 4 & (\Delta t \geq T/2) \\\
    2\sqrt{
    5 U_F + (2+T/2-\Delta t)^2
    } - (4 + T - 2 \Delta t) & (\Delta t \leq T/2)
    \end{cases}
    

凍結オーラ耐性を持つ敵

 アビスの使徒・激流はシールド状態のとき, 凍結オーラ耐性が80%ある.

 凍結オーラ2Uはたった0.90秒しか付着時間がない.(凍結オーラ耐性なしの普通の敵は3.48秒)

 凍結オーラ耐性のある敵は次の通り.

  • アビスの使徒・激流(シールド状態) : 80%
  • 無相の水(復活状態) : 40%
  • 聖骸獣 : 50%

付着時間の完全公式

 凍結オーラ耐性をrとおくと付着時間T'の完全公式を得る.


    T' = 
    \begin{cases}
        2\sqrt{5(1-r) U_F + 4} - 4 & (\Delta t \geq T/2) \\\
        2\sqrt{
            5 (1-r)U_F + (2+T/2-\Delta t)^2
        } - (4 + T - 2 \Delta t) & (\Delta t \leq T/2)
    \end{cases}